福祉施設といえば殺風景な外観と、パステルカラーを基調とした清潔感のある内装が、これまで一般的なものでした。

しかし、ここ最近では様々なタイプのものが建築されています。これまでの定番の福祉施設では、安全性や清潔感を重視するあまり入居者にとっては非現実的な空間に迷い込んだかのような印象を与えていました。病院を建てる際の建築ノウハウを活用してきたことが、現代のような無味乾燥な施設を増やしている原因だと言われます。

しかし福祉施設は、利用者が長期間にわたって生活を行う場所ですので、医療施設とは全く目的が違います。なにかを治療するためにいる場所というよりも、その空間そのものに落ち着きが感じて長く暮らすことが出来る場所として福祉施設が建築されるべきだという考え方が少しずつ広がってきました。

そこで最近になって新築された施設では、3階建てを全て木造として温かみのある住居のような雰囲気を作るなどの取り組みが行われています。また、共用スペースには大きな天窓などを備え再考を重視したものも増えてきています。

入居者が生活してきた自宅と全く同じものを再現することは不可能ですが、近代的な建築よりも馴染みやすいとの声が入居者からは聞かれます。これまで病院を起点にデザインが行われていたものに対して、今後は一般的な住居で用いられてきた建築資材やデザインなどが活用され、長期間の暮らしにもストレスを感じさせないタイプのものが増えてくるのかもしれません。

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